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Take a Risk:林岳彦の研究メモ

自らの研究に関連するエトセトラについてのメモ的ブログです。主にリスク学と統計学を扱っています。

「統計的推測」の目的による分類のポンチ絵を描いてみた

だいたいこんな感じでしょうか。


  • モデル(=仮説)が全然分からない場合→「モデルの発見」のフェーズ
  • 有力なモデル(=仮説)が複数ある場合→「モデルの選択」のフェーズ
  • ベストなモデル(=仮説)が決まっている場合→「パラメータ値の推測」のフェーズ


外側のフェーズから内側のフェーズに向かって一気に解析することは可*1。その逆は不可*2
また、内側のフェーズにおける解析の本質的な妥当性は、外側のフェーズにおける解析の妥当性に依存します。

この図を使って説明すると、リスク評価における最終目的は「パラメータ値の推測*3」といえます。そのため、「モデルの選択」のフェーズの手法である仮説検定をリスク解析における最終的な判断に用いることは「筋違い」な行為となるわけです*4


さて、あなたの研究の目的はどれでしょう?

*1:例えばベイジアンネットワークなどを使って

*2:でも、パラメータの区間推定は事実上仮説検定はカバーしていると言えるかも。まあこのあたりはあまり厳密じゃない話ということで。

*3:例えば発ガン率のパラメータの推測

*4:リスク計算の際に用いるモデルを選ぶ場合は「モデル選択」のフェーズの手段でOK。でも「帰無仮説とp値」にこだわりすぎな仮説検定よりも、情報量規準などによるモデル選択の方がはるかに適切なので仮説検定はどちらにしろ不要。あとリスク評価の場合にはモデルアベレージングを使うのもアリ。