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Take a Risk:林岳彦の研究メモ

自らの研究に関連するエトセトラについてのメモ的ブログです。主にリスク学と統計学を扱っています。

分かりやすい&いつの間にか別のことを考えさせないプレゼンを目指すための2冊

研究稼業において避けて通れないのがプレゼンです。
私がプレゼン作成の際に特に参考にしている2冊を紹介しようと思います。


まずはド定番として、私が尊敬してやまない酒井先生の

これから学会発表する若者のために -ポスターと口頭のプレゼン技術-

これから学会発表する若者のために -ポスターと口頭のプレゼン技術-

を挙げないわけにはいきません。

学会発表におけるプレゼンについて、酒井先生自身のさまざまな試行錯誤の結果から得られた生きた知識と経験のエッセンスが詰まった本だと思います。非常に有り難い本で、読む度に発見があります。

この本を読むと、酒井先生の分かりやすいプレゼンの裏には「分かりやすいとはどういうことだろう」と長年自らに問い続けてきた姿勢があることが分かります。やはりその姿勢こそが大切なのだろうと思います。勉強になります*1


やや上級者向けとしては

プレゼンテーションzen

プレゼンテーションzen

  • 作者: Garr Reynolds,ガー・レイノルズ,熊谷小百合
  • 出版社/メーカー: ピアソン桐原
  • 発売日: 2009/09/04
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
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をオススメしたいです。

プレゼンを語る際に割と見過ごされがちなこととして、人というものはプレゼンを聴いているといつの間にか別のことを考えてしまう生き物であることが挙げられます。

これは15分程度の定形の学会発表ならそれほど問題とはならないかもしれません。しかし、長尺かつ不定形*2のプレゼンになればなるほど、「分かりやすさ」に加えて「聴者の集中力を繋ぎ留めつづける」ことが大切になってきます。


その際に参考になるのが上記の「プレゼンテーションzen」のスタイルです。いわゆるヴィジュアル志向のスタイルですが、今までの私の経験からも、確かに字を減らし画像を多くするほど「聴者の集中力」は持続されるような気がしています*3

上記の本で「人というものは字を読みながら話を聴くのが苦手である」という認知科学的研究の知見が紹介されていますが、この知見についてはプレゼンの作成において本当に真剣な考慮に値するものだと思います。

個人的には、ひょっとして、プレゼンはもっともっと「映画的」であるべきなのかもしれない、と思ったりしています*4 *5

*1:できれば酒井先生に「これから学会発表する若者のために プレゼンにおけるすべらないギャグの技術」という本も書いて欲しいです。先日のプレゼンでは果敢にトライしたのですが大スベリしてしまいました。「トミーとマツ」って意外と知られていないんですね・・・

*2:単なる研究発表ではなく、明確な定形フォーマットのない基調講演・総説・趣旨説明のような場合

*3:どうやらかなり大胆に字を削ってしまっても大丈夫。というか寧ろかなり大胆に削った方が聴者はよく話を聞いてくれるようになるかも。

*4:まあもちろんTPOによりますが

*5:自分の知る限りで最も「映画的」スタイルをとっているのが国環研の五箇さんのプレゼンです。あのプレゼンスタイルはやっぱり凄い。