Take a Risk:林岳彦の研究メモ

自らの研究に関連するエトセトラについてのメモ的ブログです。主にリスク学と統計学を扱っています。

ミラノに来てみたよ

ミラノなう。

SETAC EUというフェスがありミラノに来ています。もう明日には帰るのですが、到着初日の出来事をちょっと書いてみたいと思います。まさにイタリア!というかんじだったので。


旅順としては、成田からイタリアのエスペランサ空港までまず直行便で12時間。そこからミラノのCadorna駅まで急行電車で1時間弱、そのCadorna駅からタクシーでホテルまで10分ほどで到着する予定でした。

で、ミラノのCadorna駅までは順調に行けたのですが、そこからタクシーを捕まえるのがなかなかに大変でした。


Cadorna駅に着いたのは夕方の6:30くらい。そこでまず気づいたのが、ACミランのユニフォームを着た老若男女が、駅のまわりにたっくさんうろうろしているということでした。どうやら、これからミラノでACミランの試合があるらしく、これからスタジアムに行く予定の人々が(スタジアムに行かない人々も?)街中に溢れているようでした。

「おお!イタリアっぽいっぜ」と思いながらCadorna駅前のタクシー乗り場を探したら、もう既に7mほどのタクシー待ちの行列になっていました。私も長いフライトの直後なのでかなり疲れ果ててはいたのですが、まあしょうがないなぁ(とほほ)と思っておとなしく行列に並びました。しかし。それから全く行列が進まないのです。。。


なぜ進まないのか。まず、駅前のタクシー乗り場で行列ができているような状態なのに、10分に1台くらいしかタクシーが来ないのです*1。そして、ようやくタクシーが来ても、規定のタクシー乗り場の前方で、行列に並ばずにタクシーを勝手に停めて勝手に乗って行ってしまうバカヤローどもが続出するため、どうにもこうにも行列が進まないのです。みんな勝手すぎー。

当然、行列に並んで待っている人々は怒るわけで、行列に並ばずにタクシーをさらっていったヤツらと行列待ちの人々の間ではそのつど怒鳴りあいが勃発。でも譲りあう気持ちもなく、逃げるように去っていくタクシーの背中に、行列に並ぶみんなで悪態を投げつける(そして行列はいっこうに進まず)というループ状態がしばらく続きました。


そんなトホホな状態が続いていたのですが、そうこうしているうちに「行列で私の後ろに並んでいたはずのイタリアオヤジ&その息子が、いつのまにか私の前にいる」ことに気がつきました。あれれ??

私がそのオヤジに「?」というような顔をすると、そのオヤジは「もうすぐミランの試合が始まっちゃうから行かなきゃいけないんだ。大事な試合なんだ。順番を譲ってくれてありがとう」と、超カタコトの英語で私に言うのです。なにぃー!? 「譲るなんて一言も言ってないんだけど!!」と私も懸命に英語で抗議するも、オヤジは「英語ヨクワカリマセーン」という感じで全く意に関せず。くぬう。

けっきょくラチが開かないのであきらめてそのオヤジと雑談したり*2しているうちにタクシーが来て、そのオヤジは大声で私に「サンキューベリーマッチ!!」と言いながら100点満点の笑顔を見せ、ガッチリ握手をして私の肩をフレンドリーにバンバンと叩いて去っていきました。そもそもオヤジが勝手に割り込んだのに、なんか美談だったかのようなハートウォーミングかつフレンドリーな印象を残して去っていくという高等テク。くぬぬ。


そうこうしているうちに最初に並んでから1時間半くらい経ち、ついに自分の番が来て、「IT'S MY TURN!!!!」と大声+ジェスチャーつきで周囲にアピール*3しながらタクシーを捕まえました。

そんで、タクシーの運転手にホテルまでの地図を見せて行き先を伝えていたら、今度は、自分の後ろに並んでいたはずのACミランのユニフォームを着た20代後半くらいの若者3人組が、自分が捕まえたタクシーの後部座席になぜか乗り込んでいたのです。あれれれ??

どうやら、「相乗りする」ということに(若者3人組とタクシーの運転手の間で勝手に)決まったらしく、私のホテルがスタジアムと方向がだいたい一緒だからみんなで途中までいこう、という話らしいのです。いや、私はタクシーが走りだしてから聞いたんですけどね、その話。。。

さすがに私もゲンナリして車中で「おれ、日本から飛行機に12時間乗って着いたばかりで、スゲエ疲れてるんだけど。。。」とその若者たちにボヤいたところ、「ジャポーン、オー、ザッケローニ!」というリアクション。しょうがなく「ザッケローニってどうなのよ。いい監督なの?」と聞くと「ミランはザッケローニ監督のときの1998年に優勝したんだよ!彼はいい監督だ!」だって*4。あとは、「ナカータ」とか「ナガトーモ」とか彼らが知ってる日本に関する単語を全て言い合って束の間の国際交流は終了。そのあと若者3人組はタクシーの運ちゃんとイタリア語でずうっーとしゃべりまくっていて自分は完全に蚊帳の外。やれやれ。。。

そんなこんなで自分のホテルに到着。勝手に相乗りになったので、もしかしたら若者3人組が私のホテルまでのタクシー代くらいは払ってくれるのかも?と思っていたのだけどそこは完全にスルー。しかし若者3人組もやはり満面の笑みで「サンキューベリーマッチ!!」と言って、けっきょくがっしり握手をしてお別れ。またしても勝手に相乗りにされたのだが、最終的にはハートウォーミングかつフレンドリーな印象を残して去っていく。イタリア人のコミュ力パネェ。。。


その日はその後、ホテルの近くでイタリアン(すげえうまかった)を食べ、21時くらいに疲れ果ててホテルで倒れるようにして寝ました*5


教訓:

  • イタリア人、適当すぎ+勝手すぎ+フレンドリーすぎ(サンプル数, n=4+α)
  • 本場*6のspagettiのアルデンテは日本の一般的イタリアンのよりもさらにちょっと硬いっぽいぞ>パスタ野郎(サンプル数, n=1)

*1:なんちゅう機会損失

*2:プリンスという選手が好きなんだそうだ

*3:そうでもしないと永遠に乗れなそうなカオス状態だったの

*4:ACミランファンはザッケローニが日本の監督になったことをけっこう嬉しく思っているみたい

*5:そしたら23:30くらいになんかの大きな物音がして目が覚めて、何の音かとおもったら隣室から女の人の声が。。。旅先で気持ちはわかるが声でかすぎだろ。。。すごく疲れているのにしばらく寝付けず。トホホ。。。

*6:というかミラノ