大阪大学の「環境リスク管理のための人材育成」プログラム編による「環境リスクマネジメントシリーズ」の一巻となる「リスク意思決定論」を読みました。
全体的に「リスクと意思決定」に関する話題がコンパクトにまとまっている感じで、手っ取り早く全体像を掴みたい私のような人間にはうってつけの内容でした。個人的には第4講の「社会レベルでのリスク意思決定」が特に勉強になりました。良い図がたくさんありプレゼンのネタ素材としても使えそうです。
細かいところのメモとしては、リスクを「シナリオ、尤度、被害の大きさ」の3者の関数とするのはいつも聞いてて違和感あり。自分の感覚としては、シナリオも尤度の算定の内で考慮されたほうがしっくりくるのだけれど。
あと細かいメモ的引用。こういう切り返しもありか。確かに。岡(2004)「環境政策論」読み直してみよう。
客観的政策分析は、費用対効果分析を用いた相対比較という役割限定によって、政治の領分をかえって明確にするという意義を持つと岡(2004)は主張しています。
- 作者: 谷口武俊,「環境リスク管理のための人材養成」プログラム
- 出版社/メーカー: 大阪大学出版会
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