いわゆるcook-book的な統計の本とは対極的な、統計学の背景に存在する考え方(How toではなくWhatとWhy)について書かれた本でした。こういう本はあまり類書がないので勉強になりました。
触れられている内容は
などでした。
1999年の本でもあり、余り目新しい記述というのはありませんが、あまり表立って言及されることのない統計的推論の考え方の背景を理解する上では良い本でした。ただ、言及されている手法自体については今となってはちょっと古いかなーという感じもしました*1。
本書は仮説検定の問題点について整理して記述されている日本語文献としてもオススメできると思います。また、この本での解説スタイルのように、「統計的推論アプローチとしてのベイズの特徴」は「仮説検定」的な考え方と対置して説明するのがいちばん分かりやすいのかも、と思いました。
- 作者: 佐伯胖,松原望
- 出版社/メーカー: 東京大学出版会
- 発売日: 2000/01
- メディア: 単行本
- 購入: 48人 クリック: 629回
- この商品を含むブログ (15件) を見る